ブックタイトル常陸日和 創刊号2014年8月号

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概要

常陸日和 創刊号2014年8月号

誠実に行動します」とありますが、この生の声をくみ上げるには、どのような方法をお考えですか。組合長:組合員の声を直に吸い上げるというのは難しいものですから、地区運営委員会を充実させまして、地区の組合員や生産部会の代表の方に地区運営委員になって頂き、組合員の声を集約して、組織づくりに反映させていきたいと思います。廣田:今回、規制改革会議では座長であった森山裕先生も今後の組織討議を含めて、組合員の声をいかに吸い上げて、反映させていくかが重要なポイントだと言っています。組合員の声を聞くことは非常に重要なことだと思います。 政府の規制改革会議の答申があり、先日、農林水産業、地域の創造プランの改訂版ということで、6月の閣議で了承されたということがあり、ボールがJAグループに投げられているということです。内容については中央会制度の廃止という表現はなくなり、自立的な新たな制度への移行であったり、今後の全農の株式会社化の検討であったりと、我々からすれば非常に急進的な内容です。これについてはどのようにお考えですか。組合長:最も重要なことは農業者、農家の現場が望む声であると思います。残念ながら、現在の政府の打ち出している方向性は、多様な農業が混在する我が国の生産現場の実態が全く考慮されていないと言えます。ですから、この問題に関しましては我々JAグループとしては断じて受け入れることは困難であるということです。 生産現場が志望されるような、より良い改革であれば良いのですが、我々としても、特に山間地の多いこの地域にあっては政府の言う大規模農業は難しいのです。地域の環境や自然を守っているこの山間地の農業をどうやって存続させ、活性化させていくのかを政府は考えていないように思えるのです。廣田:特に、山間地における農協のこれまで果たしてきた役割は大きなものがありますし、それに限らず、地域の組合員の生活、地域経済にも大きな役割を果たしてきたというところは誰もが認めるところだと思いますが、一方的な論理で廃止させようとするなど、理解に苦しむ方向であると言えるでしょう。組合長:政府は企業が農業に参入することを考えていますが、企業は株式会社ですから、山間地の条件の悪いところには絶対に参入はしませんね。このようなところの農業をどう指導して進めていくのかを考えると、やはり農協しかその役割を担えるものはないと思います。 農協は小規模の農業も大事に守っていかなければ里山などの地域の自然、景観を守ることはできなくなり、壊滅してしまうのではないでしょうか。これはJAの役割です。廣田:県北地区には、県内でも有数の観光名所や見所がたくさんあり、魅力的な地域と言えるでしょう。私も個人的に何度か訪れています。 そのような場所で多種多様な産物が生産されておりますが、潜在能力、ポテンシャルはまだまだあると思いますが、これから引き出したいもの、PRしていきたいものは何かありますか。組合長:農協観光と提携し、都会の方にバスで来てもらい、自分でイモの植え付けから収穫の体験をするまでの農業体験の取り組みをしています。 農業は楽しくてすばらしいものなので、都会の方を対象にした農業体験の取り組みは大事ではないかと思っています。安全でおいしい農産物を味わってもらったり、様々な名所を散策してもらったり、この地域の良さ、すばらしさを直に体験して頂く取り組みをしていきたいと思います。 それによって、この地域のファンを都会に増やしていきたいです。廣田:新生JA常陸の魅力を様々な形で全国に発信して頂きたいと思いますし、それが出来るのはJA組織をおいて他にないと思います。 また、他の未合併農協からもその取り組みは注目されていると思います。今後のご活躍と組織の発展をお祈りしています。ありがとうごさいました。砂押英明組合長